昨日は残酷すぎるなんて書いたけれど、ぜんぜんそんなことはない。昨日はワインで酔っていたからそんなことを書いただけで、ほんとうは生きているだけで素晴らしいと思う。でも今日は寒すぎて気を失いそうになった。宇宙服みたいな暖かい格好で仕事がしたい。一見宇宙服に見えるその服には、着ている人の身体と生地とがぴったりと密着せずに空間が設けられていて、お腹のあたりにとりつけられたミニエアコンが暖かい空気を送り込み、身体じゅうがポカポカになる仕組み。空気を循環させたあと、背中のあたりから排気するので、噴出する風の勢いで歩くのが少し速くなる。首から上にはもちろん透明なプラスティックのドームが取りつけられていて、口元にプツプツとあいた小さな穴のおかげで会話も普通にできる。また、仕事中とはいえ急にキスを迫られることもないとは言えないので、そんなときには瞬時にドームが開くようになっている。「ボディ・コンシャスにエア・コンディショニング」というフレーズが、一世を風靡した。