住宅ローンの保証人になる人物が静岡県藤枝市在住だったため、書類を持って静岡へ。保証意思確認は副長以上の職員と二人で面談して行うことが条件なので、S副長とふたりで行く予定だったのに、突然支店長も行きたいと言い出した。朝8時半に支店長の自宅にお迎えにあがることになってしまったので、S副長と合流してから関市へ。途中で道に迷って各務原の山を一周してしまった。予定より30分遅れて支店長の自宅に到着すると、支店長の娘も駅まで送ってほしいと頼まれたため、四人でJR各務原駅へ。その後ようやく岐阜各務原インターから高速道路にのって静岡県の吉田インターを目指した。支店長はYahoo!グルメで検索したうなぎ料理店の情報をプリントアウトしてきており、どうせ静岡まで行くのならうなぎを食べるべきだと主張した。
近所にあったJバンクの駐車場に車を停め、車内に支店長を残してふたりで保証人宅を訪問。土地と建物の持分を住宅ローン申込人とその母親とで分けていたため、母親に物上保証人となって頂く必要があった。申込人の父親がかなりの話し好きで、生まれは遠州、やろまいか精神がなんとかかんとかと寅さん顔負けの口上が始まってしまい、数枚の書類に署名・捺印を頂くだけなのに1時間以上かかった。口上をICレコーダーで録音しておけばよかった。途中、うなぎを待ちきれなくなった支店長から電話がかかってきた。
2時を過ぎてからうなぎ料理店へ。一番値段の高い二段特重を三つ注文した。去年の12月21日に支店長とふたりで食べたひつまぶしがパリッと焼き上げられていたのに対し、吉田のうなぎは蒸してから焼く関東風。大井川水系の清らかな水で育っているため臭みがないという。どちらかというと、パリッと焼き上げるほうがおいしいのではないかということで三人の意見が一致した。うなぎは苦手だったけれど、上等なうなぎを食べてからはおいしく思えるようになってきた。初めて食べたうなぎがスーパーで買ってきた臭みのある安物だったために苦手になったのに違いない。
帰りの高速ではS副長の恋愛遍歴(テレクラにおける武勇伝など)を楽しく聞きながら眠気をこらえて運転し、夕方の6時に各務原のすし屋で高校時代の同級生と会うという支店長を6時きっかりに送り届けた。うなぎを食べた時刻が遅かったので、まだぜんぜんお腹が空いてない!と主張する支店長が、バックミラーの中でどんどん小さくなっていった。