(京都へ行くつもりはなかった)なんて知人に語ったなら、(つもりもないのに京都なんか行くかばか)と言われてしまうだろうし、(そうだ京都へ行こう)とふと思い立って自発的に行くところが京都だと思っていたので、金曜日から土曜日にかけての深夜、気づいたら祇園にいたことが今でも信じられない。週のはじめくらいから、支店長が(金曜日に京都へ夜桜をみにいくぞ)と言い出して、みんな冗談だと思っていたのに、冗談ではなかった。今回の異動で転勤になったS副長の送別会として各務原のすし屋で食事をしたあと、二台の車で京都へ向かった。日付が変わる頃に京都タワーを目にした。八坂神社で枝垂桜をみたのが深夜一時頃、祇園を歩きまわり、なぜか王将で餃子を食べたのが深夜三時頃、ふたたび高速に乗って帰宅したのが朝の6時頃だった。一日の仕事を終えて、職場の仲間と食事をし、その後50キロ以上離れた京都で舞妓さんをみることになるなんて、サラリーマンの身には何が起こるかわからなくて楽しい、ほんとうに楽しい。帰宅してすこし眠ったあとでナゴヤドームへ出かけてみたドラゴンズの試合も、ドラゴンズは負けたけれど楽しかった。これから野球についてすこしずつ勉強していきたい。今回の試合では、ピッチャーの投げた球がストライクだったのかボールだったのかを、SとかBのところにランプが点灯するのを待たずに、審判の仕草から判断できるようになったのが大きな収穫だった。選手の名前もすこし覚えた。ベイスターズにはクルーンという名のピッチャーがいる。