10月の人事異動で転勤になり、一昨日から新しい支店に出勤した。前の支店で引継をすませてから新しい支店での引継となったので、緊張はしたけれどすっきりもした。前の支店での引継では、(ポケットティッシュを持参しないとうるさい)などという細かいところまでコメントを書き込んだ非常に親切な引継書を準備したのに、新しい支店では引継書がまったく用意されておらず、すべて口頭で説明されるので困った。休み明けの二日間もその調子で引継が行われるかと思うと不安。そしてもうひとつ不安だったのが20日に行われるという支店ゴルフコンペ……転勤したばかりで人間関係も把握できていないため断ることもできず参加することにしたけれど、ゴルフなんてまったくできないので困っていた。しかしながら、2007年10月、ついに新しいスタイルのゴルフ、ニュー・ゴルフが誕生したのでもう不安はない。ニュー・ゴルフの最大の特徴は、道具がゴルフクラブに限定されていない点である。これまでゴルフは、ゴルフクラブでゴルフボールを打つものと決められていた。そのため、クラブでボールを打てるようになるまでに時間を要する者は突然ゴルフに誘われると困惑していた。ニュー・ゴルフでは、ゴルフクラブのほかに、フリスビー、弓矢が選択できるため、ゴルフクラブの取り扱いに不慣れな者も安心して参加することができる。
道具の種類が増えたからと言って、従来のゴルフ場施設が使えなくなるようではニュー・ゴルフは普及しなかっただろう。ニュー・ゴルフはゴルフ場施設にまったく手を加えずにプレーすることが可能なため、その心配はない。
ゴルフクラブが好きな者は、これまで通りクラブでボールを打って穴に入れる。フリスビーを選択した者は、穴に立てられている旗のポールにフリスビーを当てればあがりとされている。弓矢の場合は、矢の先端には鋭い金属ではなくゴルフボールを模した丸いゴムが取り付けられているので、最後は穴に向かって下向きに矢を放てばあがり。また、パーだとかボギー、ダブルボギー、イーグル等の名称もわかりにくいため、打数を数えることはあまり重要視されていない。その代わり、きりのいい数字で10ホールまわるのがニュー・ゴルフなのだが、5ホール目が終了した際にダンスタイムというものがある。5ホール目をまわり終えたプレーヤーたちがダンスの技を競う。今の主流はニューヨークスタイルのダンスである。パーもボギーもダブルボギーもイーグルもない代わりに、一番かっこいいダンスを踊った者には「コンコルド」の称号が与えられる。誰が一番かっこいいダンスを踊ったかを決めるのもプレーヤーたちなので、接待ゴルフや上司と部下でまわるゴルフに最適。コンコルドの者には生まれた年に製造されたワインが贈られることになっている。これはニュー・ゴルフのルールブックには明文化されていないが、常識である。